テレビドラマは、視聴者を夢中にさせるエンターテインメントの一つですが、中にはその内容があまりにも過激すぎて、再放送が難しくなった作品もあります。
1998年にTBSで放送された「聖者の行進」は、社会的に非常に重いテーマを扱ったドラマとして話題を呼びました。この作品は、知的障害を持つ主人公が劣悪な環境下で働かされる製作所を舞台にしています。外から見れば善良に見えるその製作所は、実際には従業員たちに対して虐待や暴力が日常的に行われているという恐ろしい実態を持っていました。
このシビアな内容が原因で、毎週視聴者からのクレームが殺到。さらに、障害者支援団体からも「不適切」との抗議が寄せられるなど、大きな波紋を呼びました。
また、一部のスポンサーが暴力描写に抗議して降板する事態にも発展。
それでも、このドラマは現実に起きた事件を題材にしていることから、視聴率は平均20.3%という高い数字を記録し、社会的な影響力も非常に大きかった作品です。しかし、その過激さゆえに再放送は一度もされておらず、今後も地上波で放送されることはないとされています。
1996年に日本テレビで放送された「銀狼怪奇ファイル」は、堂本光一さんが二重人格の高校生を演じるミステリードラマでした。心優しい高校生がある事件をきっかけに、IQ220を誇る「銀狼」というもう一つの人格を持ち、奇怪な殺人事件に立ち向かうというストーリーです。
このドラマは、その複雑な謎解きや不気味な演出が視聴者の心を掴み、最終回では29.5%の視聴率を記録する大ヒットとなりました。しかし、残酷なシーンが多く登場するため、放送当時から視聴者からクレームが寄せられていました。
さらに、放送後に実際の事件でドラマの内容に似た手口が使われたことで、再放送が途中で打ち切られる事態に。以降、この作品はお蔵入りとなってしまい、今では幻のドラマとされています。
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