歌手の小柳ルミ子が『今夜くらべてみました』に出演しました。小柳に番組中にダンス経験のある出演者たちへの発言が「上から目線」だとして、視聴者から批判を浴びている。
この日のテーマは「踊らずにはいられない女」。『NiziU』のリーダー・マコの姉である山口厚子や、学生時代にダンス部だったという『3時のヒロイン』福田麻貴らが、それぞれ踊りながらスタジオに登場しました。
スタジオ中央に陣取った小柳は、『フットボールアワー』後藤輝基からの「踊らずにはいられない?」という問いに、「当たり前でしょ? 65年前から踊ってるんですから」と、ダンス歴の長さに胸を張った。「3歳からクラシックバレエをやって、ずっと踊ってきた人生だから」と続け、突然「だいたい、この人たちの比較にならない!」とゲストの面々をディス。
後藤は「(ダンス)歴でいうと比較にならないでしょうけども…」とフォローを入れていました。
後藤が「ダンスのもととなるのは、3歳のころからやってたバレエになるんですか?」と聞くと、小柳はうなずき「皆さんに言っておきたいけど、ダンスがうまくなって、さらに進化するには、絶対にクラシックバレエの基本が大事なんです」と説いた。続けて「床上で踊ってるのは…踊りじゃない!」とバレエと他のダンスを比較すると、後藤は「え?」とポツリ。。。スタジオは一瞬静まり返りました。
小柳が「ずっと床上で踊ってるのは動き。リフトしたり、デュエットしたり…」と、宙を舞う踊りを交えながら踊るのがバレエの良さだと強調。指原はすかさず「(AKB時代に)ステージでやってたのは動いてただけなんですね…」と軽快に返します。
視聴者は、「小柳ルミ子がバレエで謎のマウント取ってて不快」「バレエ以外の踊りを認めない小柳ルミ子さんは、見ていて不快でしかなかった。他ジャンルも認めて初めてバレエの良さって伝わるんだと思う」「どんだけクラシックバレエに伝統があろうとも、他の踊りをけなしたら終わりよ」と終始にわたり共演者が小柳に気を使っていたと指摘したり、小柳の言動に対しては「上から目線だ」などと呆れていました。
上記の内容への声
小柳ルミ子氏の「床の上は踊りじゃない」発言、炎上は当然だろう。彼女の発言は、長年のキャリアに裏打ちされた自信の表れというよりは、むしろ老いに伴う承認欲求と、変化への適応力の欠如を露呈させてしまった。
彼女の主張の根底には、クラシックバレエこそが至高の舞踊であり、他のジャンルは「所詮その程度」という驕りが見え隠れする。確かに、バレエは歴史も伝統もあり、技術習得の難しさは言うまでもない。しかし、だからといって他のダンスを下に見ていい理由にはならない。ヒップホップやジャズダンス、はたまたアイドルの振り付けに至るまで、それぞれのジャンルに歴史と進化があり、そこに情熱を注ぐ人々が存在する。小柳氏は自身の狭い世界に閉じこもり、時代の変化から取り残されていることに気付いていない。
さらに問題なのは、彼女の態度は、日本社会に根強く残る年功序列の歪んだ形を体現している点だ。年齢やキャリアが上であれば、他者を尊重せずとも許されるという傲慢な態度は、若者からの反発を招くのは当然だ。
真の敬意は、年齢や立場ではなく、その人の人間性によって生まれるものだ。
今回の件は、小柳氏個人だけの問題として片付けてはいけない。彼女の言動は、変化を恐れ、過去の栄光にしがみつく老害の典型例であり、日本社会全体の課題を浮き彫りにしていると言えるだろう。真に成熟した社会とは、多様な価値観を認め合い、互いにリスペクトし合える社会である。私たちは、この出来事を教訓に、年齢や立場に関係なく、謙虚さを忘れず、他者への敬意を払うことの大切さを再認識する必要がある。